書評【はじめての認知療法 大野裕 著】薬だけに頼らないうつ病の治し方。こころのクセを知って変えよう!

不安障害による抑うつ症状、2回目なので長いお付き合いになりそうです。性格や気質は変えられません。精神科医も産業医も保健師さんもそう言ってました。では、このまま生きづらい人生を送るのか?!そうはさせない!認知行動療法、認知療法というアプローチもあるようなので、まずは第一人者の著書で勉強してみましょう。


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こころの中の悪循環をまねく「自動思考」

ネガティブな感情はどうやって生じるのでしょうか?またそのネガティブな感情によっての行動はあんまり良い結果を生みません。ボクらは自動思考によって、あんまりよろしくない行動に陥るようです。例えば、メールやLINEを無視されたとき、、、

無視されたぁ(泣)→ 認知(喪失)、気分(うつ・悲しみ)、行動(引きこもり・孤立)
怒ってるんだぁ(怖)→ 認知(危険)、気分(不安)、行動(回避・避ける)
あしらわれた(怒)→ 認知(不当)、気分(怒り)、行動(攻撃)

このように自動思考は想像の中で進行します。想像は現実以上に過酷なので、これ以上は解決できません。なので、この自動思考にまずは着目します。

自動思考の大元は心のクセ「スキーマ―」

この自動思考のもとは心のクセです。(気質とでも言うのかな?!)この心のクセを「スキーマ―」と呼びます。認知療法では、まず「自動思考」の偏りを修正していって、そこから「スキーマー」にも目を向けていくという方法をとるものです。たしかに、この「スキーマ―」によって、モノゴトの捉え方は人それぞれになりますよね。

うつ病、抑うつ状態の思考

うつ病、抑うつ症状の人は何事も悲観的になります。ボクも、マンション売らなきゃ・もうカイシャをクビだ・ヨメとムスメが不憫でならない(これは事実かも 笑)・ダメな性格だからもう働けないのかも、などなど。

このように、自分自身・周囲との関係・将来の三つの領域に対して悲観的に考えるようになっている状態を、アローン・T・ベック博士が「否定的認知の三徴」と呼びました。

人間は、他人の前では取り繕って良い面しか見せないのですが、自分に対しては取り繕えないために欠点ばかりが次々と目に入ってくるもののようです。これはたしかに納得です。特に、ボクなんかは人に良く見せようとする気持ちが強いので、そのギャップも大きいのかもって気付きました。

あと、仕事休んでいるのに楽しめるわけがない、家族に負担かけているのに楽しめない、なんて思わずに、楽しいと思うコトは少しでもやって気分を持ち上げた方が良いみたいです。心の健康には、楽しみを感じるのはとても大切です。ただ、まずは休養。少しエネルギーが出てきたら、気分転換に動いてみる、という感じのほうが良いのでしょうね。

計画して行動して修正して

認知行動療法に、まずは計画をしてみて行動してみる方法があります。でも、計画通りいかないですよね。気持ちの問題もあれば、対外的なものなどで。でも、そこは修正するのが普通ですし(修正を振り返るのが重要)、結果的にデキなくても「行動自体」には問題ナッシングなのです。その行動に対する否定的認知が強すぎることを修正するのが良策といえるのです。

問題を解決する手順(問題解決技法)

1.問題をリスト化する(気になっていることをリスト化する)
2.解決目標を設定する(①自身にとって重要、②解決可能、③具体性がある、④将来につながる)
3.これまでに同じような問題に対処したか考える
4.この問題が解決したときのメリットを考える

このような段取りで問題を解決する方法を考えていきます。そして、これに取り掛かるには準備がいりますよね。いきなりできません。

1.問題解決志向の精神状態を作る
自動思考でネガティブな感情をもっていませんか?自動思考は、自己教示で修正していけます。「どうして自分だけ…」→「問題が起きるのは特別ではない」、「もうダメだ…」→「解決可能かも、やってみよう」、「たいしたことはない…」→「精神的苦痛はこころの信号」、「すぐに何とかしないと…」→「立ち止まって考えよう」、「早く全部解決しないと…」→「問題解決には時間がかかるもの」、「絶対解決しないと…」→「できれば自身に、できなくても問題がはっきりする」などなど。なるべく反対の考え方をしたほうが良さそうですね。

2.取り組む課題を決める
これはこの章で最初にあげた1~4でピックアップした課題のことです。

3.ブレインストーミング
いろいろな解決策をまずは挙げる。バカバカしい解決策も挙げる。「判断遅延の法則」というものがあって、解決策をすべて出してから決める方が、良い解決策を切り捨てない可能性が高いのです。

4.解決策の決定
それぞれの解決策のメリットとデメリットを挙げる。解決策に完全なモノはありません!それは無いものねだりなので、メリットとデメリットを挙げていきましょう。

5.解決策の行動計画
なるべくハードルを低く、優しいんとちゃう?くらいで行動計画を作っていきましょう。そして、行動(実行)してみて評価をします。この行動計画の実行前には認知的リハーサルというのをやると心がスムーズになります。例えば、買い物だと、行程イメージや買うものリストの準備などをして頭で考えてみる。もちろん実際は、その通りにいきませんが、その考えた内容に近いようにもっていければ良いのです。ちなみに、認知的リハーサルには、自分の良いところをなるべく挙げてから行うと良いらしいですよ。

ひと休みのすすめ(注意転換法)

辛い気持ちのときは、問題が解決しないことが多いです。そんなときは、ひと休み。五感に訴えるひと休みや気分転換をするのが良いらしいです。あと、腹式呼吸漸進的筋弛緩法なども併用してみると良いそうです。緊張や不安をほぐす効果があるので。

人間関係が一番のストレスである

そりゃそうだ。アメリカで作られたストレス評価法では人間関係が一番ストレスが強い(ポイントが高い)です。個人主義のアメリカでこのような考え方なので、こと人間関係を重視する日本人だともっとストレスは強いんでしょう…。この人間関係はいわゆる良いことでもストレスになります。結婚や妊娠、出産なども。

そして人間関係では主張することも大変重要です。

1.自分の気持ちに素直に
2.相手の気持ちを大切に
3.穏やかに話す
4.簡潔に話すようにする
5.自分の意見はきっちり伝える
6.相手の意見にも耳を傾ける
7.ダメなことはダメと伝える

うーん、序列や上下関係、受発注関係などで成り立つ組織では難しいところもありますが…。でも、大切ですよね。これができなくてメンタル疾患になったら元も子もありません。自分の気持ちを上手に伝えることをアサーションというようです。これも大切なのですね。上手な伝え方にはコツ(アサーティブな伝え方というらしい)がいるようです。

「みかんていいな」
「み」たこと(客観的事実・状況)
「かん」じたこと(自分の気持ち)
「てい」あん(提案)
「いな」(否定された場合の対策)

自動思考(認知の偏り)をチェックする

1.思い込み・決めつけ
2.白黒思考
3.べき思考
4.自己批判
5.深読み
6.先読み

本著には、この自動思考(認知の偏り)を修正するヒントがいっぱい載っていますので、ぜひお読みください(笑)心のクセ「スキーマ―」の捉え方と修正のヒントもいっぱい載っていますので、ぜひご参考に。ボクは、図書館で借りたのですが、この本は買おうと思います。単なる自己啓発やポジティブ思考、著者の経験談だけではない「療法」としての体系だったことが書かれているからです。昨今、カウンセラーやセラピストやコンサルが増えていますが、この認知療法・認知行動療法は基本中の基本だと感じました。

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