[書評]丸田祥三氏の「廃電車レクイエム」をしんみり満喫する

大好きな写真家、丸田祥三氏の写真集のご紹介です。@tangerineです。

大学時代は観光文化論を学んでました。経済行動ではなく、なぜ人は旅をするか。
そうすると「原風景」という議論になってくるのです。

そんな「原風景」を思い起こしてくれる写真を撮るのが丸田氏。

昭和50年代の写真が寂しくも懐かしい

丸田氏が撮り貯めしていた昭和50年代の写真が寂しくも懐かしい。

人々のなじみの足。みんなが乗り合わせる電車。
そんな電車、特に路面電車はモータリゼーションによるクルマ化で退役していきました。
テレビやエアコンを手にした人々は、更なる努力をしてクルマを手にしていきました。

そんな電車は各地で引き取られ、公園や幼稚園での遊び道具や工場の物置として余生を送っていました。
退役後のほんの数年ですが。。。

大多数の電車は、錆びて・破損し、スクラップになったようです。

そんな余生も後半にかけた退役後の電車の写真が満載です。
どこか寂しく、どこか懐かしい光景が多いのが特徴。

やっぱり擬人化して写真を眺めているんだな。
そして、丸田氏は、被写体を擬人化していたんだと思う。
それがリンクして、どこか他人事で無いような感覚になるんでしょう。

セピア色のエッセイが秀逸

写真集に挿入されている丸田氏のエッセイも秀逸です。

セピア色の原風景を思い出すかのようなエッセイ。
鮮やかに頭に浮かぶ場面から、セピア色へ移っていく文体が好きです。

丸田氏の写真は、時間を切り取った絵ではなく、ストーリを紡いでいる1要素が写真だと思います。
アウトプットしたエッセイだけでなく、彼の記憶や感情なども、そのストーリーを形成しているはず。

廃墟写真の先駆者

丸田氏は廃墟写真の先駆者です。写真集「棄景」は圧巻ですの、おススメ。
現在、朝日新聞で「幻風景」という写真とエッセイの連載をしています。
朝日新聞を行動くしている人たちが羨ましいです~。

うちは、経費削減、というか共働きで忙しく新聞読む時間無いので購読せず。。。

話しがずれましたが、大好きな写真をみせてくれる写真家です。

棄景/origin
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丸田 祥三
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